1) 岡山 蒜山 ヒメガマの手提げ・こしご
2) 山形 ツルヤ商店「hairu」シリーズが勢ぞろい
(1) 岡山・蒜山につたわる
がま細工 今年も入荷しました
岡山県真庭市・北部に位置する蒜山は、「蒜山三座」の山々を背景に広がる高原地帯です。
数万年前まで巨大な湖が広がっていたそうで、植物プランクトンの死骸が積もってできた「珪藻土」の地層が広がっています。
西日本有数の避暑地として知られ、12月から3月にかけては「百日雪の下」と言われるほど深い雪に覆わる蒜山。
多くの湿地帯に自生する「ひめがま」を使って、背負いかごや雪靴、蓑など、多くの生活道具が作られてきました。その歴史は、少なくとも600年以上に及ぶというのですから驚きです。
「がまこしご」は、山仕事や農作業、買い物に欠かせなかった背負いかごのこと。通常サイズは一升瓶が三本入る大きさだったそうで、現在製作の中心となっている「がま手提げ」の原型となっています。
製作者の「蒜山蒲細工生産振興会」のみなさんとは、かれこれ10年以上のお付き合い。
年々、ひめがまの採取量が少なくなりつつある中、今年もたくさんの種類のがま細工を届けてくださいました。
◆ひめがま 手提げ
たっぷり大サイズからミニミニまで、5サイズよりお選びいただけます!
小: https://kagoami.com/SHOP/JOH101.html
中: https://kagoami.com/SHOP/JOH102.html
大: https://kagoami.com/SHOP/JOH103.html
ミニ: https://kagoami.com/SHOP/JOH105.html
ミニミニ: https://kagoami.com/SHOP/JOH107.html
◆ひめがま ショルダー
ななめ掛けがかわいいサコッシュタイプです。
https://kagoami.com/SHOP/JOH108.html
◆がまこしご
大は実用サイズ。実際に背負ってみると、細部まで使いやすく工夫されていることがよくわかります。
小:https://kagoami.com/SHOP/JOH106.html
大:https://kagoami.com/SHOP/JOH104.html
◆ランドリーかご
長い素材をたっぷり使ったぜいたくな「ランドリーかご」は、ベテランのメンバーによる渾身の一点です。
https://kagoami.com/SHOP/JOH308.html
◆円筒かご
ひめがまのつややかな素材感を生かした一点。壁掛けのかご、花かごとしておすすめです。
https://kagoami.com/SHOP/JOH111.html
ひめがまと共にがま細工の出来栄えを大きく左右するのが、ヤマカゲ(シナノキの樹皮)を使った小縄です。
ヤマカゲは繊維が強く、ロープの素材として最適なため、古くから家の周りなどで、大切に育てられてきました。
梅雨時期になると、樹齢10年以上となったヤマカゲの樹皮を剥がし、秋までの4か月間を水に浸して、外皮を腐らせます。
冷たい川の水できれいに洗い、繊維を取り出した後、乾燥後に細かく裂き、ようやく縄づくりがはじまるのです。
ベテランの作り手さんからも、「かごを編むよりも、一番たいへん!」という声が多く聞かれます。
◎岡山のかご
https://kagoami.com/SHOP/115057/list.html
○ヒメガマ採取の様子
https://kagoami.com/store/blog/blog-pos-36/

(2) 山形 ツルヤ商店
「hairu」シリーズ 勢ぞろいしました
創業明治40年。117年もの歴史をもつツルヤ商店さんは、地元職人による手仕事にこだわって、さまざまな籐製品を自社生産してこられた老舗です。
デザイナーの小野里奈さんによって誕生した「hairu」の特徴はなんといっても、シンプルなデザインと清潔感のあるつくり。
底上げ仕様のため通気性に優れ、タオルや衣類などの収納に最適。脱衣かごとしてのご利用が多いシリーズです。
一般的な籐細工は、外皮つきの光沢ある仕上げが多い中、フレーム部分は外皮を削ったマットな風合いの籐を使用しているので、無垢材のような手触りと経年変化がたのしめます。
形はラウンド、オーバル、スクエアの3種。高さは 100mm、180mm、600mm、と、合計9種類の中から、スペースにぴったりの形をお選びください。
◆ツルヤ商店 [hairu]
Round 100: https://kagoami.com/SHOP/JYT406.html
Oval 100: https://kagoami.com/SHOP/JYT407.html
Square 180: https://kagoami.com/SHOP/JYT401.html
Round 600: https://kagoami.com/SHOP/JYT408.html
「600」は、上段は「脱衣かご」、下段は「タオル入れ」として使える二段タイプになっています。
ランドリーバスケットとしてはもちろんのこと、子育て中のおかあさんの声を参考に、ダイニングテーブルの下にも仕舞える高さ(60cm)に設計されています。
◎ツルヤ商店
https://kagoami.com/SHOP/113098/list.html
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今週は関西に用事があったので、合間を縫って大阪万博をのぞいてきました。
その前日には、万博記念公園(1970年の大阪万博会場。太陽の塔がシンボル)にも行ったので、なんだかタイムスリップしたような気分でした。
広い会場に入ると、どのエリアも噂どおりの混雑ぶりでしたが、予約不要の「コモンズ館」に展示されている手仕事が目的だったので、スムーズに会場をまわることができました。
「コモンズ館」は、たくさんの国が共同で出展しているパビリオンで、一つ一つのスペースは小さいながらも、各国の個性をぎゅっと感じることができます。
民族衣装や織物など、ユニークな展示物が多い中で、カゴを陳列している国が多いとの情報を聞いてやってきたのですが、特にアフリカや中南米・南太平洋の島々のほとんどのブースでお目にかかることができました。
未来や最新のテクノロジーに注目が集まりがちな万博で、古い時代から受け継がれてきた手仕事もたくさん取り上げられていたことは、うれしい発見でした。
会場となっている人工島の「夢州」には、水鳥の飛来する湿地の回復など、環境面の課題も残されています。今回の訪問をきっかけに、開催後の状況にも関心をもち続けていきたいなと思っています。

2025.6.20