青森・弘前のあけび細工
「こだし編み」の手提げかご。
青森・弘前で70年近い歴史をもつ宮本工芸さんより、みつばあけびの手提げかごが入荷しました。
東北地方では、かごのことを「こだし(小出し)」と呼ぶ地域があったそう。
腰から提げるのは「さげこだし」、背負うタイプは「しょいこだし」といった具合にさまざまな形があって、田畑や山での作業に欠かせない道具として活躍してきました。
「こだし編み」は、そのこだしを編むための技法のこと。縦横にきっちりと組んだ透かしの模様は、軽量かつ屋外での作業にも耐える丈夫なかごにするための工夫です。
あけび細工の多彩な編みを代表する技法のひとつであり、美しさと強度を兼ねそなえています。あけびといえばこだし編み、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
一見シンプルな作りに見えますが、山野の地面に這って生長するあけび蔓を均等に揃え、等間隔で編み上げるためには、熟練の手業と手間ひまを要します。
落ち着いた色味で、季節を問わずお使いいただけることと思います。
小・中・大、3サイズが揃って入荷いたしました。
◆こだし編み 手提げかご
小:https://kagoami.com/SHOP/JAA113-1.html
中:https://kagoami.com/SHOP/JAA113.html
大:https://kagoami.com/SHOP/JAA145.html
本製品は2023年より値上げを予定しております。この機会にどうぞご利用くださいませ。
◎青森のかご
https://kagoami.com/SHOP/90523/list.html
熊本 城戸繁延さんの
茶碗かご&収穫のかご
良質の竹材に恵まれ、かつて多くの竹細工職人が活躍していた熊本。
農具や漁業、人々の日用品として、さまざまな竹製品が盛んに作られていた地域の一つです。
城戸繁延さんは、そんな時代を知るベテランの職人・藤谷幸也さんに師事したのち独立し、実用的な生活のかごを中心に手掛けていらっしゃいます。
今回は「茶碗かご」、そして「なばかご」と呼ばれる収穫のかごを届けていただきました。どちらにも、強さと使い勝手を大切にする熊本の竹細工の特徴を見ることができます。
◆茶碗かご
https://kagoami.com/SHOP/JMS304.html
太めの縁巻きが特徴的な、力強い作り。台所では何かとうれしい上げ底仕様で、通気性にも優れています。
茶碗かごは、本来洗った器の「水切り」に使われてきましたが、比較的水に強いとされる竹素材でも、長時間にわたって濡れた状態が続くと劣化やカビの原因となります。
当店では、軽く水を切った状態の食器類をしっかり乾燥させるために使うなど、通気性を活かした「保管かご」としてのご利用をおすすめしています。
あたりも柔らかいので、くだものや野菜などの保管にもおすすめです。
◆なばかご
https://kagoami.com/SHOP/JMS305.html
「なば」は、熊本弁で「きのこ」のこと。収穫かごとして、腰から下げて使われていたかごがベースとなっています。すこしふっくらした安定感のよい形、4本足のおかげで底の通気性もよく、室内の収納用のかごとして重宝することと思います。
◎九州のかご
https://kagoami.com/SHOP/107293/list.html
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昨日は冬至。ゆず湯に浸かって冬の節目を小さく祝いました。クリスマス、そしてお正月と、あわただしくも楽しい季節ですね。
今年も、土地の自然や植物と息を合わせ、ものづくりに取り組んでいる作り手の方々から、さまざまな手仕事を届けていただくことが出来ました。
変化のはげしい時代の中で、ますます貴重となりつつある手仕事の道具が、もっと身近で愛着のあるものとなるように。来年も引き続き丁寧にお伝えしていきたいと思っています。
本年最後にご紹介しましたのは、力強い熊本伝統の竹細工、そして青森のしなやかなあけびの手提げかごです。また12月27日(火)より、ただいま国立店で展開中の「ヤノフ村の織物」を、順次オンラインショップに掲載してまいります。
一年の終わり、新しい年を、丹精こめた手仕事とともにお迎えいただけましたら幸いです。
2022.12.23