カゴアミドリ

               

online shop入荷情報(10/18)

(1)熊本 城戸繁延さんのなばかご、茶碗かご、脱衣かご
(2)秋田 仙北地方 やまぶどうの手提げかご


熊本 城戸繁延さん
なばかご、茶碗かご、脱衣かご

熊本は、良質の竹材に恵まれ、多くの竹細工職人が活躍していた場所。農具や漁業、日用品として、さまざまな竹製品が盛んに作られていた地域の一つです。
 
城戸繁延さんは、そんな熊本の竹細工をよく知るベテランの藤谷幸也さんに師事したあと独立。自身で採取した青竹を素材として、実用的な生活のかごを中心に製作をしています。
 

「なばかご」も、山仕事や農作業を支えた収穫のかご。「なば」とは、熊本弁で「きのこ」のこと。しいたけの採取などに、腰から下げて使われたかごがルーツとなっています。
 
背が高いふっくらとしたシルエット。4本足のおかげで底の通気性もよく、スリッパ入れやくずかごとして重宝することと思います。
 
定番の「茶碗かご」、浅・深型の「脱衣かご」もあわせて入荷いたしました。どちらも多くの方に愛用頂いている、城戸さん定番アイテム。力強さと使い勝手を大切にする、熊本のかごの心意気が伝わってきます。
 
◆なばかご
https://kagoami.com/SHOP/JMS305.html
ふっくらとやさしいたたずまい。書斎や玄関周りにも便利です。
 
 
◆茶碗かご
https://kagoami.com/SHOP/JMS304.html
太めの縁巻きが特徴的な、力強い作りとなっています。
 
 
◆脱衣かご
浅:https://kagoami.com/SHOP/JMS306.html
深:https://kagoami.com/SHOP/JMS306.html
「六つ目編み」と「上げ底」の組み合わせで通気も抜群です。

 
◎九州のかご
https://kagoami.com/SHOP/107293/list.html

 


秋田 仙北地方
やまぶどうの手提げかご

秋田・仙北地方からは、やまぶどうの手提げが入荷しました。
 
やまぶどうは、冷涼地や山間部を中心に自生する、日本固有の野生のぶどう。あまずっぱい実は、鳥や熊たちの大好物です。
 
東北地方などの山あいで暮らしてきた人々は、古くからその汁を愛飲する風習があったそう。ぶどうの何倍ものポリフェノールを含んだ健康食品であることを、身をもって実感していたのかもしれませんね。
 
かごの素材として使われるのは、蔓の表皮の一部分です。細工に適した長くまっすぐに伸びた蔓は、栽培することは難しいため、山に分け入って採取する重労働が伴います。
 
やまぶどうの蔓は、周囲の木に絡みながら長く伸び、数十年の時間をかけて、ようやく10cmほどの太さに育ちます。その樹皮には強靭な繊維が含まれ、古くから山仕事には欠かせない素材として頼りにされてきました。
 
手提げかごとしての利用が広がっていくのは、昭和の後期になってからのこと。世代を超えて使い続けられる堅牢さと、経年変化の味わい深さで広く知られるようになりました。
 
今日ご紹介しますのは、60年以上のキャリアをもつベテラン女性の手によるもの。
 
薄型に仕上げた「みだれ編み」、たっぷり大型「市松編み」の手提げかごを届けてくれました。
 
特になめしたりせず、樹皮本来の野性味を生かした作り。使いはじめはすこしワイルドな質感ですが、経年とともに手に馴染み、深みのある色合いに育っていく時間もお楽しみいただければと思います。
 
 
みだれ編み 小
https://kagoami.com/SHOP/JAS171.html

みだれ編み 大
https://kagoami.com/SHOP/JAS172.html

 
市松編み
https://kagoami.com/SHOP/JAS173.html

 
◎秋田のかご
https://kagoami.com/SHOP/90530/list.html

 

。°+°。°+ °。°。°+°。°+ °。°+

ただいま松本店では、滋賀県・長浜市に伝わる『小原かご』の企画展を開催中です。
 
小原村出身の最後のつくり手である 師匠・太々野さんと、2018年からかごづくりを教わっている 弟子・荒井恵梨子さん、お二人の作品を並べて展示しています。
 
先日は荒井さんをお招きして、実演&トークイベントを開催しました。
 
実演では、直径20センチ近い「イタヤカエデ」の原木を、鉈と木槌を使って割り、年輪に沿って剥ぐまでの行程を披露していただきました。
 
一見、まっすぐに伸びたきれいな材も、実際に割ってみないと、硬さや粘り、ねじれ具合など、中の状態は分からないのだそう。

参加者のみなさんと固唾をのんで見守る中、木を叩いて割る音、伝わる振動の大きさは想像以上の迫力で、一本の木と対話し、格闘しているような緊張感。
 
材料の採取から編み材に削り整えるまでの作業で、かごづくり全体の8~9割の時間を占めるという説明に、深く納得がいきました。
 
「師匠と弟子という関係は、いつ頃からはじまったのですか?」という質問には、「今日から弟子だと、はっきり言われたことはないのですが・・・、たぶん、師匠が自分だけしか知らない採取場所を教えてくれた時からなのだと思っています」との答え。
 
よい材料が採れた時は、師匠のもとを訪ねて一緒に作業することも多いそうです。
 
そんな荒井さんは今、豊かな森を次世代に残していけるようにと「山」の購入まで検討しているそう。
 
かごの制作技術にとどまらず、土地の背景や、山の恵みを活かし暮らす知恵も伝えていきたいと語る荒井さんの活動に、今後も注目していきたいと思います。

『木を編むわざ 小原かご 
 太々野功・荒井恵梨子 二人展』
https://kagoami.com/store/blog/202409-3/
 会期:10月10日(木)~21日(月)
    11:00 – 17:00
 場所:カゴアミドリ松本店
 
 
◎滋賀 小原かご
https://kagoami.com/SHOP/203836/list.html

2024.10.18

◎メールマガジンを受け取る(毎週金曜配信)
→ スマホの方
→ PCの方

最新のニュースへ戻る

過去記事