1) スペイン カスティリヤ地方 代々受け継がれる 栗のかご
2) 愛媛 松田由紀さんの角物「縞々シリーズ」が入荷しました
(1) スペイン 栗のかご
全アイテム そろって入荷しました
スペインの職人・ダビドさんより、栗の木を使ったかごが一年ぶりに揃って入荷しました!
工房から歩いていけるほどの距離にある森で、ダビドさんは、みずからの目でよい枝を選び、伐り出し、数か月間干して乾燥させた後、薄い「へぎ材」に加工した上で組みあげていきます。
編む段階で使う道具は、めずらしい形をした弓型のナイフ一本のみ。手の延長のように巧みに操って、さまざまな形のかごをつくりあげます。
明るい色合いの栗材の質感と、赤茶色の枝のコントラストが目を引く、この土地ならではのかご。
全18型がまとまって入荷したのは、ちょうど一年ぶり。
丸&四角、浅&深、ハンドル付きなど、バリエーションも豊富に制作いただきました!
◆手提げかご(枝のハンドル)
もっとも代表的な形といえばこれ。地元のマルシェでは、このかごに野菜や果物が山盛りに並べられていました。
車への荷物の移動や、産直所などでのおかいものにとても便利なかたち。
木箱のように出し入れしやすく、室内の収納にも頼れる一点です。
S:https://kagoami.com/SHOP/ESL101.html
M:https://kagoami.com/SHOP/ESL102.html
L:https://kagoami.com/SHOP/ESL103.html
◆収納かご
棚に収めるには、持ち手なしのこちらがおすすめです。入れ子にして重ねることもできます。
S:https://kagoami.com/SHOP/ESL403.html
M:https://kagoami.com/SHOP/ESL401.html
L:https://kagoami.com/SHOP/ESL402.html
◆ 丸かご 手付
丸かご+丸い持ち手 の組み合わせがかわいいデザイン。Sサイズはみかん、Lサイズはりんごなど、くだものかごにちょうどよいサイズ感。
結婚式のフラワーシャワー用に、お求めいただいたお客様もいらっしゃいました。
S:https://kagoami.com/SHOP/ESL104.html
L:https://kagoami.com/SHOP/ESL105.html
◆ 四角トレイ
卓上や棚の整理に、おすすめの長方トレイ。Mは「A5」、Lは「A4」が収納できるサイズです。
S:https://kagoami.com/SHOP/ESL305.html
M:https://kagoami.com/SHOP/ESL306.html
L:https://kagoami.com/SHOP/ESL307.html
5年、10年と使ううちに、少しづつ深まっていく色合いも、へぎ材のかごを使う楽しみの一つ。時を経た質感の魅力も、ぜひ味わっていただけたらと思います。
◎スペインのかご
https://kagoami.com/SHOP/90567/list.html
(2) 愛媛・松山 松田由紀さんの角物細工
松田さんは「角物(かくもの)」とよばれる、四角いかごを専門に手掛けている職人。
角物は、箱型に組み上げていく独特の竹細工で、九州や西日本を中心に作られてきた、古くからある実用的な竹かご。
数十種類ものパーツを正確に作り、組み立てていく特殊な技術が求められるため、昔は一般的な竹かご職人とは区別して「角物師」とよばれたそうです。
同じサイズのかごでも、ふた付き、丁番付き、持ち手付きなど、さまざまにアレンジできるのが、角物のたのしいところ。
今回は、松田さんオリジナルデザインの「縞々手提げ」を3種類。
コロンとした形がかわいらしい「サイコロ」が2サイズ届いております。
「縞々(しましま)」手提げは、太さの異なるひごの組み合わせで浮かびあがるシマシマ模様がポイント。かっちりとした角物が、やさしくやわらかな印象に仕上がります。
小サイズはコスメやお薬など、大サイズは、ボトルやスプレーなどの収納&目隠しに。
◆縞々手提げ 小
https://kagoami.com/SHOP/JOC301.html
◆縞々手提げ 小-ふた付き
https://kagoami.com/SHOP/JOC302.html
◆縞々手提げ 大
https://kagoami.com/SHOP/JOC303.html
「サイコロ」は、ふた付き&手つきの正方形。どの面から見てもキューブ型の愛らしい形は、SとMの2サイズ展開です。
◆サイコロ
S:https://kagoami.com/SHOP/JOC309.html
M:https://kagoami.com/SHOP/JOC310.html
◎松田さんの角物
https://kagoami.com/SHOP/116510/198878/list.html
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代々続くかご職人の家に生まれ育ったダビドさんが暮らしているのは、スペイン西部サラマンカ県の山あいの村。乾燥地帯の多いスペインの中にあって、みずみずしい広葉樹の森に恵まれた、緑ゆたかな山村です。
人口300人ほどの、古く美しい小さな村の周囲には、村の人たちが代々手入れをしてきた天然林が広がっていて、良質な栗の木がたくさん育っています。
私がダビドさんの工房を訪ねたのは、7月の暑い時期でしたが、森の中に一歩踏み入ると、涼しい風が流れていたのがとても印象的でした。
人びとはここで、100年以上にわたって山の恵みを分かち合い、村の大切な産業として栗のかごづくりを受け継いできました。
ほとんどの世帯が制作に携わっていた時代もありましたが、現在の職人の数は10人以下になっており、技術継承の難しさに直面しています。
「栗のかごは村の文化そのもの。自分の代でこの技術を絶やすわけにはいきません」と語るダビドさん。
ここ数年は、ユネスコの無形文化遺産への登録を目指す動きも出てきているとのこと。かごづくりの伝統を次世代に繋いでいこうとする村人たちの活動に、これからも注目していきたいと思います。
広葉樹の森に囲まれたダビドさんの村。
2025.3.21