1) 長野・松本「大久保ハウス木工舎」木べらとしゃもじ
2) 長野 池田暢子さん クルミ&やまぶどう 手提げかご
(1) 松本「大久保ハウス木工舎」
大久保公太郎さんの木べらとしゃもじ
松本市・中山に工房を構える「大久保ハウス木工舎」より、桜と栗を素材とした、木べら&しゃもじが入荷しました。
大久保公太郎さんは「南京鉋」とよばれる特殊なカンナをつかって、木の塊から一点一点削り上げる手法で、食にまつわる木の道具を制作しています。
ヤスリを使用せず、カンナだけで仕上げるため、まな板のように表面がなめらかであることに加え、水切れもよく乾きやすい=傷みにくい特徴があります。
代表作の「木のへら」は、一度使ったら手放せないほど、機能満載の使いやすさ。
独自の丸みを帯びたカーブにより、食材を炒めやすく、フライパンの丸みにもフィットします。中央は厚みがあり、両端にかけて薄く削っているので、ホットケーキをひっくり返すような操作にも適しているのです。
先端のとがった部分は、かゆいところに手が届く「孫の手」のような存在?
例えば、アンチョビをほぐしたり、ミニトマトをつぶすといった細かな作業も、このへら一本でできてしまいます。
「桜」は、硬く細かい木の質感で、徐々に赤みをおびた色合いに深まっていきます。
「栗」は、くっきりした木目と力強い雰囲気が特徴的です。
使い勝手にとことんこだわった、機能的で美しい道具たちです。
◆木べら
桜(右利き用):https://kagoami.com/SHOP/JNO301.html
桜(左利き用):https://kagoami.com/SHOP/JNO305.html
栗(右利き用):https://kagoami.com/SHOP/JNO304.html
◆しゃもじ(栗):
頭部分がちいさめのスッとした形。ごはんを混ぜてよそう所作がスムーズに、そして美しく見えるのがポイントです。(「よそう」は漢字では「装う」と書くそうです。) 5分ほど水に濡らしてからお使いください。
https://kagoami.com/SHOP/JNO302.html
大久保さんは、地元長野・北アルプス産の木材を積極的に取り入れながら、グリーンウッドワーク(生木木工)とよばれる未乾燥の木材を使った環境負荷の少ない制作方法に取り組んでいます。
木材の部位によって異なる性質を読み取り、素材として生かし切る。南京鉋という道具だからこそ実現できる、細部にまで目を向けた道具づくりを感じていただければと思います。
(2) 長野・駒ヶ根 池田暢子さん
クルミ・ヤマブドウの手提げかご
同じく長野県の、駒ヶ根市に工房を構える池田暢子さんより、クルミとヤマブドウの樹皮を編んだ「手提げかご」が4種入荷しました。
樹皮に限らず、アケビやマタタビ、スゲやガマなど、池田さんはさまざまな植物を用いたかごづくりを得意としており、どの素材も県内各地で自ら採取しています。
クルミは5月、ヤマブドウは6月が樹皮採取のシーズンです。
クルミは、一本の木が森で過ごしてきた時間がそのまま刻まれたような味わいが魅力。灰褐色の樹皮は、使うほどに光沢をまとっていきます。
ヤマブドウは、赤みを帯びた茶色の野性味ある質感が特徴的。天然皮革のように、色合いがどんどん濃くなっていくと同時に、なめらな質感へと変化していきます。
◆クルミ 手提げ
・四つ目編み
https://kagoami.com/SHOP/JNY442.html
・あじろ編み(胴張)
https://kagoami.com/SHOP/JNY443.html
・あじろ編み (裏)
https://kagoami.com/SHOP/JNY418-2.html
◆ヤマブドウ 手提げ
・あじろ編み
https://kagoami.com/SHOP/JNY447.html
◎長野のかご
https://kagoami.com/SHOP/140215/list.html
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お盆シーズンとなり、松本市内各所はにぎわいをみせ、中心部では渋滞も目立つようになりました。
当店にも、ご実家への帰省や旅行中のお客様が立ち寄ってくださっています。
昨年まで暮らしていた東京では、お盆は、人も車も数が減り、街全体が急に静かになって、セミの声が妙に大きく聞こえる、そんな時期でした。
セミといえば、東京では「ジージー」と鳴くアブラゼミの大合唱が目立っていた気がしますが、松本では少々異なる様子。調べてみたところ「ミンミンゼミ」が一番多く、9種類のセミが生息しているのだそうです。(2022年 松本市役所【市民セミ調査大作戦】調べ)
夏の旅先では、セミの鳴き声の変化を感じてみるのも楽しいかもしれませんね。
さて、松本店では昨日から、毎年恒例の「沖縄のかご展」がスタートしました。
来週からはオンラインショップでも、ホウライチクの竹かご(バーキ)や月桃のかご(アンツク)などを紹介してまいりますので、こちらもどうぞお楽しみに。
ちなみに沖縄では、島によってセミの種類が異なるのだそうです。
与那国島のクバの森
2025.8.15