1) 香川「工房 竹どき」四ツ目の収納かご
2) 大阪・深江の菅細工
(1) 「工房 竹どき」さんより
四ツ目編みのかご いろいろ届きました
香川・高松市の「工房 竹どき」さんより、シンプルなデザインで使いやすい収納かごを、今年も届けていただきました。
ななめに組んだ四つ目編みの「トレイ」と「収納かご」は、卓上の整理やたたんだ衣類の収納に便利なかたち。
縦×横に組んだ四ツ目の「マガジンかご」は、雑誌や新聞、スリッパ入れにどうぞ。
風通しのよい六つ目編みの「洗濯かご」は、容量たっぷり。持ち手の握りやすさもポイントのひとつです。
2017年に工房を立ち上げた船橋圭さん。材料となる真竹の採取、白竹への加工、製作にいたるまで、すべての作業をご自身で行っています。
以前は作業療法士として、医療福祉の場で働いていた経歴をお持ちの船橋さん。おだやかで誠実なその人柄が、ひとつひとつのかごにも表れているのを感じます。
◆四つ目 トレイ
中:http://kagoami.com/SHOP/JGT302.html
大:http://kagoami.com/SHOP/JGT303.html
◆四つ目 収納かご
http://kagoami.com/SHOP/JGT301.html
◆マガジンかご
http://kagoami.com/SHOP/JGT304.html
◆洗濯かご
http://kagoami.com/SHOP/JGT305.html
◎四国のかご
https://kagoami.com/SHOP/116510/list.html
(2) 大阪・深江の菅細工
釜敷、円座が入荷しました
昔、大阪市・東成区の深江周辺は、良質の菅(スゲ)が豊かに生い茂る低湿地帯でした。
3~4世紀頃、大和国(奈良)から笠を縫うことを職業とする一族が移住して、代々菅笠を作るようになり、「笠縫島」と呼ばれるほど有名になったのが、深江の菅細工のはじまりです。
以後、歴代天皇の御即位「大嘗祭」をはじめ、20年に一度の伊勢神宮式年遷宮に使用する菅笠はすべて深江で作り、献納してきたそうです。
菅には浄めのはたらきがあるとも信じられてきたそうで、伊勢神宮への参拝が大流行した江戸時代には、道中の安全を願う人々がみな、深江で菅笠を買い求めたという歴史も。
江戸の末期からは、釜敷などの生活道具もつくられるようになり、明治・大正時代は海外にも多く出荷されてきました。
その後は時代の変化により、産業としての菅細工は衰退していきますが、現在も地元で活動する『深江菅細工保存会』のみなさんによって、伝統の技が大切に受け継がれています。
◆釜敷
https://kagoami.com/SHOP/JOF304.html
茶道具の一つである「釜敷」です。ポットマットとしてご利用ください。
◆花かご
https://kagoami.com/SHOP/JOF301.html
落としと合わせて、生け花に。
◆円座
https://kagoami.com/SHOP/8250515027.html
こちらもお茶席で使われてきた歴史ある形。つややかでやさしい佇まいの中に技が詰まっています。
素材はカヤツリグサ科の、その名も「カサスゲ」(別名「ミノスゲ」)。
撥水性がたかく、乾いたときには風通しがよいため、笠や蓑に最適の素材として、広く利用されてきました。
夏場に収穫して、2週間ほど天日干ししてから保管します。編む前には、漂白と防虫のために室に入れて半日ほど硫黄で蒸すそうです。
時間と手間ひまをかけて生まれるクリーム色の肌。スゲ素材の魅力と確かな技術が伝わる、美しい仕上がりとなっています。
※深江で採取できる量に限りがあるため、現在は富山産の材料を中心に制作が行われています。
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昨年の夏、松本市に転入手続きをした際、市役所で「博物館パスポート」をいただきました。
市内に数多くある博物館や史跡を、1年間無料ですべて観覧できるという、太っ腹なパスポートです。
しっかりと活用させていただいている私たち、特に何度も足をはこんでいるのが、2023年にリニューアルした「松本市立博物館」です。
期間限定の「特別展」がどれも興味深く、昨年末の『和食展』、現在開催中の『信州の工芸 ―作り手たちの原点― 』は、ともに見ごたえのある展示でした。
『信州の工芸』展は、「工芸の5月」に合わせたこの街ならではの企画で、県内で活躍する工芸作家を紹介し、それぞれの原点に迫ろうという試み。
現代作品と博物館の収蔵品を並べて見ることで、あらゆるものづくりが、連綿とつづく先人たちの営みの上にあることを実感しました。日頃交流のある作り手さんが何名か登場していたのもうれしかったです。
常設のフロアも見どころが多く、街と暮らしを知るきっかけになることと思います。松本にお越しの際にはぜひ立ち寄ってみてください。
松本市立博物館
「信州の工芸 ―作り手たちの原点―」
https://matsumoto-city-museum.jp/exhibitions/2848

2025.5.16