ケニアのかご産地を訪ねて「サイザルバスケット」(2)

リュウゼツラン、アガベの名でも知られる熱帯植物「サイザル」。

その大きな葉っぱからとれる繊維を撚って、手作業だけで編み上げるサイザルバスケットは、ケニア南部マチャコス地方の女性たちの手仕事として受け継がれています。

暑く乾燥した土地によく育つサイザルは、中米が原産。かつてメキシコのサイザル港から世界各地に向けて輸出されたことからその名がついたそうです。
丈夫なロープが手軽に作れるので、かご作りはしなくても植えている家が多いそう。

葉の内部に、丈夫で真っ白な繊維がたくさん含まれています。

「ハ」の字にセットした2本の刃の間を何度も通して、外皮を取り除きます。

採った繊維を足首や太ももにこすりつけるようにして、よりをかけると、

あっという間に丈夫な紐に。

この地域ではほとんどの人が縄綯いができるそうですが、バスケットの製作の際には、ものすごい量の素材が必要となるので、編み手さん自身で綯っていてはとても間に合わず、紐になったものを農家や市場で購入します。

底の編みはじめはこうだよ、と教えてもらったものの、すでに頭は混乱。

手の動きが速すぎて、どの紐をどう動かしているのか、目が追いつきません!

私たちの訪問に合わせてたくさんの編み手さんたちが集まり、大がかりな食事会を開いてくださいました。個人宅の広いお庭がキッチンとなり、早朝から数十名分もの炊き出しが行われました。

参加者である編み手さんたちは、近隣の村から、といっても数キロ、遠い人は20キロ以上も離れた村から、手に手に編みかけのバスケットを持って、徒歩での集合。みなさんの根気と体力には、ほんとうに頭が下がります。

大きなテントの下で、しめたてのヤギのシチューや焼きたてのチャパティーなど、とてもおいしいお食事をいただきながら、なごやかな交流の時間。今日のための準備や、移動の苦労を思い、感謝でいっぱいの一日でした。


けれどバスケットの旅はまだ始まったばかり。これらの産地から日本までの長い距離をつなぐのが、オンプリュの中島さんのお仕事です。

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