こんにちは。征一郎です。
宮古市高浜地区でのボランティア活動が、無事に終了しました。
今回、急な申し出を受け入れてくださったNさん、本当にありがとうございました!
Nさんは、被害に遭われた水産加工場のオーナーである70半ばの男性です。
この三日間、ずっと二人だけで一緒に作業をしてきたので、なんだか一週間くらい
滞在していたようにも感じてしまいます。
作業の合間には、60年近くこの地で商売を行ってきたいろいろな出来事を
聞くこともできました。
ただ作業を行うだけでなく、一人の人間同士としてコミュニケーションが
とれたことは貴重な経験です。
当初は津波や丸太などの漂流物で多くを破壊され、すべてが汚泥で覆われていたそうです。
しかし、震災からの一か月、すべての除去作業をオーナーがたった一人で
行ってきました。
過酷な労働と、環境の悪さによって体を壊してしまい、その後体調が戻るまで
一か月以上が必要でした。
「どうして、行政にボランティアの要請をしないのですか?」
ずっと気になっていたことを、最後に聞いてみました。
他にはもっとひどい被害を受けている人がいること、そして自分も被害にあったとはいえ、
この工場がしばらく操業していなかった状態にあったことに、
遠慮の気持ちが生まれているのでした。
その後今月に入り、この状況を知った地元議員の方を通じて、
山小屋「フィールドノート」に縁のあった北海道の父子がボランティアに入ります。
そして今回、僕が続いたわけです。
困っている、助けてほしいと、自ら声をあげない人でも、
実はたくさんの手助けを必要としているケースは多いのかもしれません。
東北に住む人の「がまん強さ」や「気質」だけで、簡単に片づけてはいけない、
難しさがあるような気がします。
昨年に、「横田かご」を通じてはじまった宮古とのご縁。
引き続きこれからもつながっていくつもりです。
征一郎