カゴアミドリ

               

昭和村の雪祭り

こんにちは。
日一日と春の気配が近づいてきたと思ったら、今日の東京は数度目の
雪となりましたね。

先週末は、福島県の奥会津に行ってきました。
からむし織やまたたび細工など、ていねいな手仕事で知られる昭和村です。

今回の目的は、地元の「ゆきまつり」を見学すること。
いろいろな知り合いやつくり手の方から、この雪まつりのことを聞いていて、
かねてから足を運んでみたいと思っていたのでした。

ゆきまつり当日は、快晴! 
前日の大荒れの天気から一変。青空に恵まれました!

廃校になった喰丸小学校は雪に覆われていました。

会場も、もちろん一面の雪。
つきたてのお餅や、甘酒は無料でふるまわれ、たくさんの郷土料理の
お店も並びます。

なかでも目を引いたのが、お餅の専門店。
出店にしてはあまりに種類が豊富なので、思わず見入ってしまいました。
「栃餅」・「凍み餅」・「三色餅」・・・、えっ、「バンディー餅」。

バンダイ地方由来の餅なのかと思って、ひとりのおばあちゃんに聞いてみると、
「もち米」じゃなく「うるち米」を使っているからとのこと。
結局、バンディーの名の由来は教えてもらえませんでした。

おなかを満たした後は、からむし織の「雪晒し」の実演を見学。
このような晴れわたった朝に、水に濡らしたからむし織を、固まった雪の上に広げると
布が白く、しなやかになるとされています。
紫外線と水蒸気の化学反応を利用したもののようで、先人たちは
暮らしの中の経験で知っていたのでしょう。

 
 
   風が少し吹いただけでも大変そう。
ゴム手袋のなかった時代は本当にたいへんな作業だったことでしょう。
 

豪雪地帯のこの土地で、しかも一年で一番雪の多いこの時期に開催される
ゆきまつり。

そこには、家にこもりがちな季節に、準備のための会合を重ね、
人々の交流を促す意味も込められているように思われます。

厳しい冬をのりこえるための、特別な意味あいのまつりであるように
感じられました。

征一郎

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