こんにちは!今日もあついですね。
こちら東京・国立の予想最高気温は34度!今年一番の暑さになりそうです。
きのうの夜は、勢司恵美さんによる「青竹のしごと」をテーマにした
トークイベントを開催しました。
なぜ、青竹細工のかご職人をめざすことになったのか?
その仕事は、具体的にどのようなものなのか?
写真や動画を交えながら約1時間、勢司さんご自身にお話しいただきました。
ちょっとまじめな質問も、勢司さんの明るいキャラクターによって、終始
リラックスムード。楽しい時間になりました。
地元にある数か所の竹林に通い、一番良いと思う竹だけを選んで切りだす。
工房まで運んだら、割って太さを揃え、厚みも削って調整し、
何種類ものひごを準備する。
さらに、つくるものによっては、表面をうすく削る「みがき」の作業も加わる。
この一連の作業が、かごづくりの作業全体の7~8割を占めていて、
どれだけ早く・正確に作業を進めるかが、製作数を大きく左右します。
勢司さんの場合、朝の8時に作業をはじめて、仕事終わりは、
夜10時をまわることもあるそうです。
そんなお話を聞いて、竹という素材に向き合う毎日の活動は、
同時に、自分自身に向き合う仕事でもあるのかもしれないと思いました。
そして、これはトークの後、打ち上げの席で聞いた話になりますが、
勢司さん自身は、自分はまだ職人ではないと感じているのだそうです。
勢司さんにとっての「竹細工職人」は、今よりももっと手際よく、
一日に数多くのかごを仕上げ、もっと大きなざるも、きれいに、頑丈に
編むことのできる匠の人。
今はまだ、目指すその像に追いついていないので、職人ではなく
「つくりて」と名乗っているのだそう。
竹細工という仕事に、真摯に向き合う姿が伝わってくるお話でした。
トークイベントにご参加のみなさんの中には、群馬や茨城など
遠方から足を運んでいただいた方も。
すでにどこかで竹細工を習っていたり、過去に勢司さんのワークショップに
参加したことがあるなど、すでにかごづくりの経験がある方がとても多く、
熱心に話を聞かれていたのが印象的でした。
この日のトークが、なにか今後のきっかけとなることがあれば
たいへんうれしく思っています。
今後も、各地で活動している作り手さんを招き、定期的にこうしたイベントを
開催できればと思っています。ぜひご期待ください!
勢司恵美さんの「青竹のかご展」の会期は、残りあと7日となりました。
10日(日)まで休まず営業をしておりますので、ぜひその作品を
手に取ってご覧くださいませ。
伊藤征一郎