10月16日(木)-10月27(月)
11:00~17:00 火水 休
カゴアミドリ松本店
木籠:荒井恵梨子・太々野㓛(小原かご)
木工:鈴木孝平(スーパー生木ラボ)

滋賀県湖北地方の森からうまれる、木のかごとうつわ。
長浜市の山間部に伝わってきた「小原かご」は、カエデやモミジ、ナラ材など森の広葉樹を素材とする木の籠です。
季節ごとに山に入り調達した材はすぐに割り、うすく削いだ「へぎ材」に加工することで、しなやかでうつくしい木籠がうまれます。
100年以上も長持ちするといわれる小原かごは、琵琶湖周辺で暮らす人々に多く利用され、さまざまな用途のかごがつくられてきました。
2018年、長浜市に移住した荒井恵梨子さんは、小原かごの最後の作り手・太々野㓛さんから技術を学び、継承者として活動を開始。2024年に「荒井木籠製作所」を立ち上げ、木籠の魅力を広く伝えています。
本企画では、湖北地方で古くから使われてきた布入れのかご「つぎかご」を中心に、現在の暮らしや用途にあわせた収納かごや手提げかご、新作のかごなど、荒井さんと太々野さんによる師弟の作品が数多くご覧いただけます。

また、米原市で、生木を加工したものづくり(グリーンウッドワーク)を生業としている鈴木孝平さんが素材としているのは「そこにあるもの」。
身近な山で伐採された木を使ったうつわやボウル、カトラリーを中心に、一本一本の樹の個性を活かした生活道具を手掛けています。

会期中は、荒井木籠製作所とのコラボ作品のスツール、定番のサラダボウルやフォークなどのカトラリーに加え、ものづくりをする人向けの木槌や丸太から削りだされた腰掛けも初披露していただきます。

湖北の三人の作り手からうまれる道具の数々を、ぜひご覧ください。
◎ 荒井恵梨子さん プロフィール
1988年生まれ。栃木県出身。
2008年 文化財の保存修復士を目指して美大に進学。工芸科で学ぶ。
2016年 伝統工芸産業の産地で勤務した後、無形文化財の研究のため大学院進学。
2018年 修士号取得と同時に長浜市に移住、小原かごの作り手、太々野㓛さんに師事。
2023年 書籍『自然と神々と暮らした人びとの民具 小原かご』を出版。
2024年 「荒井木籠製作所」を立ち上げ、木かごの製作や技術伝承とともに豊かな森を育てる活動を続けている。2児の母。趣味はDIYと軽登山。
・10/25,26(月,火) 在店予定
◎ 太々野㓛さん プロフィール
1936年 旧伊香郡丹生村小原に4人兄弟の4番目として生まれる。近所の木籠づくりの名人の家で、見よう見まねで籠作りを学ぶ。
1995年 小原村を含む、4つの村が奥丹生谷から離村。
2008年「小原かごを復活させる会」の立ち上げをきっかけに、小原かごの講師を務める。
2011年 国土緑化推進機構の「森の名手・名人」に認定。
2024年「文化で滋賀を元気に!」 荒井恵梨子と師弟で大賞を受賞。
2023年 小原かご教室の講師を終える。現在も木籠づくりを継続中。
◎ 鈴木孝平さん
1989年生まれ。神奈川県出身。
2015年 映像制作などの現代アート活動に挫折し、サラリーマンとして働く。
2017年 脱サラして米原市に移住。林業に携わりながら、独学で木工をはじめる。
2018年 グリーンウッドワークに出会い、趣味として生木木工を開始。
2019年 「スーパー生木ラボ」の活動をスタート。体験教室やオンライン講座の開催など、生木木工の魅力を広く熱く発信しています。
ブルーハーツをこよなく愛する、2児の父。
・10/27(月) 在店予定