(1)ヤノフ村の織物展(第一期)
(2)宮城 「肥料ふりかご」
ポーランド『ヤノフ村の絵織物』
8人の織り手たち
16点のタペストリーが並びました
お知らせしておりました通り、『ヤノフ村の織物』のオンラインショップでの販売を、本日より開始いたします。
今週は、大~中サイズのタペストリーをご紹介いたします。
実店舗の会期終了後となる次週は、クッションカバーやバッグ、小さなサイズのタペストリーなど、幅広い織物作品を掲載予定ですので、ぜひ二週に渡ってご覧いただければ幸いです。
どの一点にも力がこもっていますが、中でも注目していただきたい、ベテランの織り手たちによる3作品を、ここではご紹介させていただきます。
大きな織り機を操って手がける大型のタペストリーは、完成させるまでに長い時間と集中力を要します。
構図の巧みさ、糸の選び方、色の組み合わせ。いろんな角度からご覧になってみてください。
◆テレサ・プリズモント「結婚式」
大ベテランのテレサさんが、2か月をかけて織り上げた大判作品です。ヤノフ村の織物が嫁入り道具だった頃に織られていた図柄をそのまま生かしたもの。
輪になって踊る男女、楽器を奏でる人、荷馬車に乗ってやってくる子どもたちの姿も。細い手紡ぎの糸の組み合わせから生まれるグレーの淡いコントラストがとても美しい作品です。
https://kagoami.com/SHOP/EPJ261.html
◆ダヌータ・ラドゥルスカ
「ヤノフの伝統紋様」
今年のヤノフ村の織物コンクールで最優秀賞を受賞した大判作品。先月まで現地で展示されていたものを、今回の企画に合わせて送ってくださいました。
古典柄の葡萄のつると現代的な模様を組み合わせた作品で、まるで初夏のブドウ畑にいるかのような瑞々しいグリーンが印象的です。
https://kagoami.com/SHOP/EPJ262.html
◆ルドガルダ・シエンコ
「ヘラジカの生命の樹」
生命の樹に集う、動物や鳥たち、芽吹いた木の芽や葉、花や苔。森の中の生きとし生けるものが一斉に生命を謳歌している力強い作品です。ルドガルダさんの作品の特徴は、モチーフの密度の高さと左右対称を織り込む正確さにあります。
「生命の樹」のモチーフは特にその技術が現れるデザインで、織り手には高い集中力が求められます。
https://kagoami.com/SHOP/EPJ264.html
『ポーランド ヤノフ村の絵織物』
オンライン会場はこちらです!
https://kagoami.com/SHOP/193737/list.html
来週11月22日(金)のメールマガジンでは、さらに幅広い織物作品をご紹介いたします。
実店舗・松本店での企画展開催は、11月18日(月)までとなります。店内の様子は、こちらからご覧ください。
https://kagoami.com/store/blog/20241109/
宮城・肥料ふりかご
お裁縫かごとしてもおすすめです
宮城県には、かつて農具として使われていた、とても美しいかごがあります。
篠竹と桜の樹皮を、隙間なく編み合わせて1枚のシートにし、折りたたむように成型する独自の技法は、同地域の「箕」の技から生まれたもの。
大型で軽量、しなやかさと耐久性が求められる箕づくりに、篠竹(笹の一種)と山桜の樹皮の組み合わせが最適だったのでしょう。
ちいさな種子もこぼれ落ちないよう、2つの素材のすき間には藤蔓の繊維もはさみ込んであり、農具としての機能を追求したつくりになっています。
その機能美を生かし、今では家庭内の収納具として利用されることの多い肥料ふりかご。くだものや根菜入れとしてはもちろんのこと、編物&縫物の道具入れとしても使いやすい形です。
間口が広めで一本手のスタイルは、毛糸球をポンポン入れたり、ちょっとした移動にもたいへん便利。大きなサイズは、雑誌入れやスリッパ入れなどに利用中という声も多く聞かれます。
丸~楕円型、浅~深など、11の形とサイズが揃いました。ご利用の用途にあわせてお選びください。
◆ 肥料ふりかご「丸」浅型
小:https://kagoami.com/SHOP/JMW313.html
中:https://kagoami.com/SHOP/JMW316.html
大:https://kagoami.com/SHOP/JMW314.html
◆ 肥料ふりかご「楕円」深型
小:https://kagoami.com/SHOP/JMW301.html
中:https://kagoami.com/SHOP/JMW302.html
◆深かご
中:https://kagoami.com/SHOP/JMW310.html
大:https://kagoami.com/SHOP/JMW312.html
◆脱衣かご
https://kagoami.com/SHOP/JMW309.html
◎宮城のかご
https://kagoami.com/SHOP/90533/list.html
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本日よりオンラインショップにて、『ヤノフ村の織物』を二週に渡ってご紹介してまいります。
下絵も、織り図もなしに、複雑な模様を織り描いていくヤノフ織。
数多くあるモチーフの中で、私が毎年楽しみにしているものに「生命の樹」と呼ばれる柄があります。
構図の中央に、堂々と描かれる一本の大きな木。たっぷりと枝葉を伸ばした周囲には、鳥や動物たち、集う人々が思い思いに配置され、作り手それぞれの方法で生命の喜びが表現されています。
今日ご紹介する中にも、「生命の樹」をテーマにした5作品がありますので、ぜひ探してみてください。
今週は大判・中判のタペストリーを。
来週のメールマガジンでは、クッションカバーやバッグ、小型のタペストリーの掲載を予定しています。
「全ては織り手の頭の中。自由自在に織り機をあやつり、織りたい模様が1メートル先まで見えている」というベテランの織り手さんたちの技は、今年も圧巻です。
画面いっぱいに描かれたモチーフを読み解き、ヤノフ村に流れる豊かな時間を感じていただけましたら幸いです。
2024.11.16