カゴアミドリ

               

ケニアのかご産地を訪ねて「ナニュキの手紡ぎウール」

ケニアの手仕事を扱っている enplus (オンプリュ) さんの、秋冬の定番のひとつ、手紡ぎウールのバッグ。もこもことした感触がなんとも心地よくて、当店にも毎年届けていただいています。

熱帯のケニアで、ウール製品がいったいどうやって作られるのか、オンプリュの中島志保さんの案内のもと、産地となる「ナニュキ」を訪ねてきました!

訪問したのは「ナニュキ・スピナーズ&ウィーバーズ」。1977年設立の生産者団体で、この地域の気候に合ったメリノシープの原毛を使って、毛糸やウール製品を作っています。

ケニアの中央部に位置するナニュキは、ほぼ赤道直下にありながら、高度が2000メートル近くもあるため、気候は冷涼。ケニアで羊を飼うことができるのは、こうした高地に限られます。

工房の中に入るとすぐに、毛糸を紡ぐ女性たちの姿が目に入りました。足踏みの糸車が並び、カタカタとしずかな音をたてています。

原毛は、山向こうの酪農家から調達。
専用のブラシでほぐしてから、糸車やスピンドル(手紡ぎ用の道具)を使って紡ぎ、さらにぬるめのお湯で10回以上洗って、汚れや脂分を落としていきます。

ケニアの高地で飼われているメリノシープ。

 

原毛。すこし赤みがかった色をしています。

 

大きな桶にお湯をはり、紡ぎ終わった毛糸を何度も洗います。

 

洗いおわり、完成した毛糸。
左が無染色のナチュラルカラー。
右側はローズマリーやデイジー、赤キャベツ
などを使った植物染めの毛糸。

 

「ナニュキ・スピナーズ&ウィーバーズ」は、地域の女性たちの自立を助けることを目的に立ち上げられた団体です。現在は140人近くの女性たちが作り手としてはたらいているそう。敷地内には小学校と中学校が併設されていて、作り手のお子さんたちはここに通えるため、安心して働くことができます。

左手の建物が毛糸の工房、右奥が小学校。

 

このナニュキのナチュラルウールをふんだんに使い、すべて手作業で編みあげたオンプリュのウールバッグ。たくさんの方に使っていただけたら嬉しいです。

 

最新のニュースへ戻る

過去記事