『とけゆく氷原のうた』企画展がはじまりました。

【とけゆく氷原のうた – イヌイットの壁かけと、ホワイトナイトマーケット – 】
国立店よりスタートしました。

『とけゆく氷原』というタイトルには、北極圏では白夜の続く6月に雪解けがはじまるということと、気候変動の影響でとけていく海氷の、ふたつの意味が込められています。

北極海では毎年、北海道と同じ面積の海氷が失われているそうで、イヌイットの人々の生活環境が脅かされているだけではく、ホッキョクグマやアザラシなど野生動物の生存も危ぶまれています。

今回のイベントを通じて、人も動物も同じ自然の一部と考えるイヌイットの自然観を多くのみなさんと共有できればとおもっています。
北極圏を生きるイヌイットの女性たちが、その暮らしや思想を布で表現した「壁かけ」をはじめ、きびしくもゆたかな自然が生んだ手仕事の数々が並びました。


今回の企画の立ち上げからご協力をいただいているiruinaiさんには、壁かけやぬいぐるみ、手袋、版画、コースターなど、さまざまイヌイットの手仕事を品揃えしていただきました。

店内では、イヌイットの暮らしを記録した映像作品もご覧いただけます。
テーブル上の石彫りは、古道具レットエムインさんによる ソープストーンを削ったセイウチと海鳥の置物です。

こちらは、スカンジナビア半島の北部で、移動生活を続けてきたサーミの人々のかご。白樺の根を細やかに編みこんだ、たいへん貴重な工芸品です。スウェーデンの「オーロラノート」さんによるコレクション。

「北国の野鳥フィギュア」は、株式会社とり のスズメ社鳥が制作。額装された作品は、カナダ人のアーティスト、ベンジャミン・チーチーによるもの(レットエムインさん提供)。

長野・松本の紙箱作家 AkaneBonBonさんは、イヌイットの張子 9種類を製作してくださいました。

古本泡山さんによる イヌイットやアイヌに関する本の数々。民話や写真集、手仕事、絵本に至るまで幅広くセレクト。

北海道網走市の「モヨロ貝塚館」のマスコット、モヨロ君人形は各店で10点づつの販売です。一つ一つ異なる表情をご覧下さい。

北海道・二風谷のアイヌ工芸は、貝澤太一さんの手によるもの。四年前に開催した「二風谷の手仕事展」以来のご紹介です。

会期中は、高野夕輝さんによる木彫り「雪の日高山脈」もご覧いただけます(展示のみ)。
木目や樹種によっても山容が異なり、何度見ても見飽きることがありません。北海道・鹿追町は、十勝平野から日高の山々を望めるうつくしい土地です。

会期は12日間、7月3日(日) までの開催となっております。
北で生活する人々の世界観と手仕事の数々を、ぜひたくさんの方にご覧いただければ幸いです。

【国立店 会期】
6月21日(火) ― 7月3日(日)
11時-17時 ※月曜休

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