東北かご紀行 その2 ―宮古で竹取―

今日は、岩手県の宮古で、竹の伐り出し作業を見せてもらったときのことを
書きたいと思います。

師匠は、「横田かご」の作り手のおじいちゃん。

いつも伐り出しをしている3、4ヶ所の中で、
一番足場がよいという、明るい竹藪に連れて行ってもらいました。

そこは竹藪というよりは、小高くなった雑木林。
おじいちゃんは、急な斜面を、慣れた足取りでひょいひょいと登っていきます。

「足元に気ぃつけてな」

さまざまな木や蔓植物が絡み合うあいだに、
真竹がひときわ姿勢よく、青々と伸びています。

雪解け直後で少しぬかるんでいたものの、今の時期が一番歩きやすいそう。

夏はうっそうとして虫も多く、竹自体も油を含んでしまうため、
竹取りは春か秋がベストシーズンなのだそうです。

早速、太くてまっすぐな若い竹を選んで伐り出します。
小さな手鋸で、ギコギコと。

断面をあえて荒くしているのは、腐りやすくして、
より早く自然に戻すための気遣いです。

切った竹は、その場で長さを3丈(ひろ)にそろえて、なたで枝や葉をおとします。
(両手を伸ばした長さが1丈)

師匠はバサッバサッっと、目にもとまらぬ手さばき。
刃の使い方にコツがあって、私たちがやるとこうはいきません。

「刃をもっと水平に」 

伐り出した竹は、斜面を滑らせ、下に落として集めていきます。

いやはや、78歳とは思えない、おじいちゃんの身軽で無駄のない動きには
脱帽です。

本日の作業はここまで。

切った竹がかごになるまでには、拭いて、割って、内肉を削ぎおとして、、、と
いった力仕事が、まだまだ続くのでした。

というわけで今日は、かぐや姫が生まれてきそうな宮古の竹藪より、
竹取物語をお届けしました!

朝子