みなさまこんにちは。いかがお過ごしですか?朝子です。
先日は、港区エコプラザからの帰りに、珍しく渋谷に寄り道をしてきました。
ずっと見逃していた映画「ミツバチの羽音と地球の回転」をついに見ようと思ったのです。
山口県にある小さな島、祝島が舞台のドキュメンタリー映画です。
祝島は、瀬戸内の美しい海にかこまれ、海の幸山の幸に恵まれた、穏やかな土地です。
けれど目の前の湾が原発建設予定地になってから、生活は一変してしまいました。
漁業や農業で生計を立てているおじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃん、
つまり普通の人たちが島の暮らしを守ろうと、忙しい仕事の合間をぬって建設反対の
運動を続けているのです。なんと、もう30年近くにわたって。
その中の一人、たかし君という青年のひたむきな生きる姿に、わたしはすっかり心を
打たれました。こういう一人ひとりの生活を壊して手に入れるエネルギー、一度壊したら
元に戻らない自然を壊して作る原子力発電所って、本当に私たちが望んでいる
ものなんだろうか...と深く考えさせられました。
震災を経て、いままで空気のように無意識に使っていた電気やガスや水が、実は
いろんな努力やいろんな犠牲の上にあることに気がつきました。
この映画はさらに踏み込んで、エネルギーの自給に成功したスウェーデンの小村の例を
紹介しながら、エネルギーのあり方は変えられること、もっとちがう選択肢があるんだ、
ということを気づかせてくれます。
上映の後には、鎌仲監督と、おなじく映画監督の岩井俊二さんのトークショーがはじまり、
映画監督同士のおもしろい対談を聴けたのは幸運でした。
重いテーマ、そして厳しい現実を撮りつづけている鎌仲監督ですが、
意外なほどの明るさと、楽しい語り口で、会場には笑いがあふれていましたよ。
ぜひ多くの方に見ていただきたいなと思いました。
映画の公式HPはこちらです。
http://888earth.net/index.html
朝子