webショップ入荷情報(4/12)


岡山・蒜山高原より
「ヒメガマ」のかご 1年ぶりに入荷しました

西日本有数の豪雪地、岡山の蒜山地方に伝わる「がま細工」が今年も入荷しました。

材料となる「ヒメガマ」は、つやつやとした光沢があり、弾力のあるうつくしい素材。少なくとも600年以上の歴史をもつといわれ、国内でもたいへん貴重なかごの一つです。

水濡れにも強く、保温性も備えるヒメガマは、雪国の暮らしに必要不可欠な植物で、かごだけでなく、雪靴や蓑や笠など、これまでさまざまな生活道具が作られてきました。

その貴重な技の継承のために取り組みを続けているのが、「蒜山蒲細工生産振興会」の皆さんです。

作り手の減少のみならず、気候変動の影響などによって、採取できるヒメガマの量も年々減っているのですが、当店も参加している「蒜山耕藝」さんでの企画展もきっかけとなり、会員数が少しづつ増加。

ここ数年、毎年10月の「ガマ刈り」に参加しているのですが、昨秋はボランティアもあわせて15人ものメンバーが参加し、にぎやかな時間を過ごしました。

その甲斐もあってか、昨年はまずまずの収量となったとのこと。一昨年は材料不足のため制作できなかった大型のアイテム(がまこしご、手提げ 中・大サイズ)は、二年ぶりの紹介となります。

また、長い素材をたっぷり使ったぜいたくな「ランドリーかご」は、ベテランのメンバーによる新作で、渾身の一点!

訪問のたびに、山盛りの手料理と蒜山やきそばをごちそうになりつつ、会の皆さんの努力をずっと見てきた当店としても本当にうれしい限りです。

今年の充実したラインナップをぜひご覧ください。

◆ヒメガマ 手提げ

小: https://kagoami.com/SHOP/JOH101.html
中: https://kagoami.com/SHOP/JOH102.html
大: https://kagoami.com/SHOP/JOH103.html
ミニ: https://kagoami.com/SHOP/JOH105.html
ミニミニ: https://kagoami.com/SHOP/JOH107.html
ショルダー:https://kagoami.com/SHOP/JOH108.html

◆ランドリーかご

https://kagoami.com/SHOP/JOH308.html
 
◆がまこしご
「こしご」は、600年前の戦乱期に、このかごを背負って兵糧を運んだと伝えられている伝統の形。かつては農作業や山仕事、買い物にも欠かせなかった、蒜山を象徴するかごです。


小:https://kagoami.com/SHOP/JOH110.html
大:https://kagoami.com/SHOP/JOH104.html

 
がま細工の手仕事が、蒜山の地にこれからも息づいていくように、当店も引き続き、現地の様子をお伝えし、かごのご紹介をしていけたらと思っています。

◎蒜山 がま細工
https://kagoami.com/SHOP/115057/201814/list.html

○ヒメガマ採取の様子
https://kagoami.com/store/blog/blog-pos-36/

 


リトアニア
テーブルを彩る編み模様

バルト三国の南端に位置するリトアニア共和国。
ゆったりとした雰囲気の首都ヴィリニュスには、中世にタイムトリップしたような古い町並みや、荘厳な建造物が保存されています。

古都・カウナスにほど近い村に伝わるヤナギ細工は、他の地域のかごとは一風変わった、繊細なかざり編みが目を引きます。
ほそい枝と、幅2ミリほどの帯状に整えたヤナギのテープをつかってこまやかに巻き上げる、うつくしい食卓のかご。当店でご紹介しているのは、代々にわたってかご作りを家業としてきた職人ユオーゾさん一家の製品です。

編みの特徴が最もよく伝わるのは、平らな部分の面積が広いオーバル型のトレイ。

テーブルのかごとしてはもちろんのこと、ディスプレイとして壁に飾っているというお客様も多いアイテムです。

◆オーバル トレイ
M: https://kagoami.com/SHOP/ELK301.html
L: https://kagoami.com/SHOP/ELK302.html

2ハンドルバスケットは、王冠のような華やかなデザイン。ぽんと置くだけでも、特別な存在感があります。

◆ 2ハンドル バスケット
https://kagoami.com/SHOP/ELK305-1.html


 
素材となるヤナギの栽培も、みずから手掛けているユオーゾさんご一家。もうすぐ、工房の裏手に広がるヤナギ畑に、青々とした葉の揺れる季節がやってきます。

◎リトアニア カウナス地方のかご
https://kagoami.com/SHOP/154384/list.html

 

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ただいま、秋田のかごの作り手さんを訪問しているところです。

昨冬は、東北地方全体が記録的な暖冬でした。積雪の多い秋田県ですが、特に豪雪地帯といわれている地域ほど雪が激減し、例年の1/2、1/3といった場所もあったそうです。

そしてこの春は、本来ならまだ冬眠しているはずの時期に熊が出没するという異常事態が生じています。雪解けのわずかな期間は、あけびやまたたび蔓の採取時期でもあるのですが、今年はあきらめた作り手さんも多いようです。

ニュースでご存じの方も多いと思いますが、2023年度は全国の熊による人的被害の件数は過去最高となり、秋田県は全国1位。全体の1/3ほどを占めています。ブナの実の凶作、雪不足も要因の一つと考えられています。

5年ごとの県の調査では、2020年の熊の生息数は約4,400頭。これに対し、2023年度に捕獲された頭数も、2,300頭以上にまで増加しました。
人的被害を避けることが最優先ですが、熊は繁殖率が低いため、個体数の安定的な維持にも配慮が必要です。

熊は森の番人とよばれ、広葉樹の森を広げ、豊かな土ときれいな水をもたらします。熊のいなくなった森は、やがて人間にも悪影響をもたらすことでしょう。

ブナなどの木の実や果実を育む、豊かな広葉樹の森の復活や、市街地との緩衝地帯となる里山を維持し広げていくことが、この問題の根本的な解決方法のように思います。

野生動物と人間がうまくすみ分けできる場所となるように願いながら、これからも秋田に通いたいと考えています。

2024.4.12

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