【秋の東北旅3】岩手県 旧沢内村へ

まだまだ旅は続きます。

翌日は、岩手県西部に位置する西和賀町(旧沢内村)へ向かいました。

以前、岩手の里山に住む方に、「岩手県の秘境はどこですか?」
と聞いたことがありました。そのときの、「沢内村かなあ」という答えが
今も記憶に残っています。
自然がとても豊かで、文化も色濃く残っているのでしょう。
とても楽しみです。

(かがやく稲穂がお出迎え)
 
(そば作りも盛ん。そばの花が満開でした。)

 (近くの農家では、おばあちゃんが洗った小豆を乾燥中。
冬は縄づくりもされるのだとか)

無事に到着。盛岡からは、車で1時間ほどの距離でしょうか。
この地では、30年ほど前にあけび細工を中心とした編組品の製作活動が
はじまりました。

当初は、秋田や青森など、あけび細工を代表する産地から講師を招き、
材料の採取からかごの完成まで、レクチャーを受けたそうです。

(採取したあけび蔓の葉を落とし、整え、乾燥させます)
 

当時は30人ほどのつくり手がいたそうですが、やはり高齢化の問題も
影響し、現在中心となっているメンバーは6人ほどとなっています。

(飾られた写真はみんな笑顔。長靴に混じって、雪靴の人も!)

今日は、ここに移住して、農園を営みながら、あけび細工を学んでいる
30代の女性と待ち合わせし、案内していただきました。

3人のお子さんを育てながら、有機のお米やお花などを栽培し、余った時間は
かごづくりにも取り組むすてきな方です。
思えば、子育て・農業・手仕事、いずれも愛情と手間暇が必要なことばかり。
感心してしまいます。

地元の農家レストランで、おいしい昼食をはさみながら、ゆっくりとお話ができ
貴重な時間となりました。
いま、おばあちゃんたちのこれまでの活動や製品を紹介しながら、
将来の若いつくり手が継承していくために、必要なことはなにか? について
とても真剣に考えていました。

今回の出会いをきっかけに、当店でも将来なにか協力できることがあれば、
とてもうれしいことです。

後日談なのですが、沢内村を離れたあと、秋田の著名なあけび職人である
中川原信一さんを訪ねました。そして分かったことなのですが、
30年前、この地域に講師として技術を伝えたのは、中川原さんとお父様だったそうです。

沢内村の活動は今も気に掛けておられ、近くを通る際は立ち寄ることも
あるとか。

それから数日後、旅の最終日に盛岡で泊った「熊ヶ井旅館」では、
お女将さんが、沢内村のくるみ籠を愛用していることも発見!

(手前は10年、奥は5年ほど前に購入だそう。
よい味がでていました。)

というわけで、沢内村のかごを巡る旅。
僕の中で、その輪が広がりをみせてきました。

近いうちに、商品とともに詳しくご紹介したいと思っています。

征一郎