昔なつかしい「御用かご」。武骨で頑丈、実用本位のかごの代表格ともいえる形です。
その名は、かつていろいろなものを自宅に届けてくれた「御用聞きさん」から来ています。
自転車やバイクの荷台に固定して、一升瓶を何本も載せて、毎日の配達に活躍してきた御用かごの姿は、当時の人々の記憶にひろく刻まれていたことと思います。
本品は、熊本の竹細工職人 城戸繁延さんが手掛けたもの。
本来の力強さはそのままに、細部まで手間ひまをかけ、機能的で手当たりの良いかごに仕上げられています。
ビン類やお米など、重さのあるものの保管はもちろん、たっぷりの買い出しや、車での移動、キャンプ等にもおすすめ。
現代の暮らしの中にあって、より一層の底力を発揮してくれそうです。
角部分の色が異なるのは、加熱することで竹を曲げる「火曲げ」の技を用いているため。
加熱した部分は、コーティングされたようにつやつやとした質感に変わります。
固定に針金を使うのも、強度重視の御用かごらしい点。
底部には何本もの「力竹」を、レール状に渡しています。太く厚みのある竹でしっかりと底を支え、引きずっても本体が傷まない作り。
作り立ての濃い緑は徐々に淡い茶色に。そして数年、数十年の時間をかけて、深いあめ色へと変化していきます。
- 天然の植物を利用した手作りの製品です。多少の割れやササクレが見られますので、お使いの際にはお取り扱いにお気を付けください。また、竹の表面に、天然の黒ずみや色ムラ、薄い膜などが見られることがあります。青竹素材の性質としてご理解ください。
(繊維に沿った割れの例)
- 火曲げの際に、部分的な焦げ跡がつく場合がありますが、ご使用上の支障はございません。あらかじめご了承下さいませ。
- 製品の色合いやサイズは一点一点少しづつ異なります。写真の色や表示サイズは目安とお考えください。
- 高温多湿を避け、風通しのよい場所で、乾燥した状態でご使用ください。