
長野・中川村の竹細工職人、井上湧さんによる真竹の笊(ざる)です。
10代の頃から、九州を中心に日本全国の職人を訪ねて技を学び「TIKUYU」を立ち上げた井上さん。20代前半の若さながら、すでに10年のキャリアを持つ技巧派の作り手です。
青竹を素材に、日常のなかで道具として活躍する竹製品を手掛けたいと語る井上さん。とりわけ情熱をもって製作しているのが「笊」です。
洗う、濾す、干す、水を切る、乾かす、など、すぐれた機能と耐久性が求められる笊は、竹細工職人の技術の結晶。見た目はシンプルでも、たくさんのこだわりが詰まった究極の道具といえます。
こちらは、10寸(直径約30cm)の丸笊「大」です。
丸は、力が全体に均等にかかる、もっとも自然で丈夫な形。酷使する底の部分が一番強くなるように出来ている点がポイントです。
野菜やお豆腐の水きり、蒸し料理、出汁濾し、盛りかご、果物入れなどに活躍してくれる、万能選手です。

縁には表面を磨いた竹を使い、「巻き潰し」の技法で仕上げています。
隙間なく綺麗に重なった縁は、見た目に美しいだけでなく、もし一目ほどけても、先までほどけることなく止まってくれる効果があります。

縁の下に「引き輪」を入れるのは九州の笊のスタイル。すき間をふさぎ、笊全体を引き締める役割を果たしています。

竹ひごの内側は、断面が三角になるように「面取り」がされています。水切れと手当たりを良くし、編み目のあいだにモノが挟まりにくい効果があります。

丸笊 大と小。

作りたての緑色は、時間とともにつややかな茶色へと変化していきます。
「どの笊にも、決まった使い方や、間違った使い方がある訳ではありません。思いつくままに、生活の道具として使っていただけたら嬉しいです」
|TIKUYU 井上湧さんのこと|
2002年、東京生まれ。生後すぐに両親とともに長野県下伊那郡に移住し、自然に囲まれた自給自足の生活の中で、兄弟とともに育ちました。
幼少期から手仕事の職人に憧れる中、14歳で竹細工と出会い、その魅力に急速にのめり込んでいった井上さん。
九州をはじめ日本各地の竹細工職人さんの元をめぐり、長・短期滞在を重ねて技術を習得。2019年に長野にて青竹細工の工房「TIKUYU」を立ち上げ、本格的な制作活動をスタートしました。
荒物と呼ばれ農家で使われてきた竹細工、地域の暮らしや食と結びついてきた生活のかごを原点に、新しい形へと落とし込んだ「現代の竹細工」を志しています。
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天然の植物を利用した手作りの製品です。小さなキズや割れ、天然の黒ずみや色ムラなどが見られる場合があります。素材の性質としてご理解くださいませ。色味は徐々に茶色へと変化していきます。
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底は丸みを帯びた形状で、置いたとき若干の揺れが生じます。
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製品の色合いやサイズは一点一点わずかに異なります。写真の色や表示サイズは目安とお考えください。
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ご使用後は風通しのよい場所で陰干しし、乾燥した状態で保管してください。
