伝統的で実用的なかご作りを続けているフランスの職人フランソワさんによるヤナギのかごです。
こちらは、フランス北西部ブルターニュ地方の言葉で「バスコデン (Baskodenn)」と呼ばれる独特のかご。
三方を海に囲まれ、漁場に恵まれたブルターニュ半島で、獲った魚を運ぶ用途に、1930年代ころまで盛んに使われていた、漁師かごです。
その後、船や港での運搬には木製のコンテナが使われるようになっていきましたが、丈夫で使い勝手のよいこのかごは、その後も、毎日のお弁当を入れたり、自宅用の魚を運んだりと、地元漁師さんたちの手元で長く愛され続けてきました。
いまでは、フランス伝統のかごの一つとして 文化的価値が認められ、その技法は、各地のかご職人さんたちの手に受け継がれています。
さまざまな道具類の 保管や持ち歩きにおすすめしたい一点です。
横軸に太めのヤナギ、縦軸にはワイヤーを使った、すこし重みのあるがっしりとした作り。重たいものを運んでも、これなら安心です。
底は、中心部が緩やかに盛り上がったつくり。
外皮を剥き、丁寧に下処理をほどこしたヤナギ素材はつるりとしてどこを触っても滑らか。全体に丸みを帯びたやさしいシルエットです。
持ち手はしっかり太めで、頼れるのにどこか可愛いカタチ。色は、時間とともに少しづつ深まっていきます。
毎年、細くしなやかな枝を伸ばすヤナギは、かご作りに適した素材の一つ。ヨーロッパには、かご作りのためのヤナギ栽培が行われている地域が、今も各地に点在しています。
フランソワさんは、自身の制作用のヤナギをみずから育てている職人のお一人で、季節や天候を見ながら進行していくその仕事は多岐にわたります。
小規模ながらも、各地にかご作りの伝統がのこるフランスでは、職人からアーティストまで、さまざまな作り手が活躍しています。
とても緻密で丁寧な作業を経て作られるフランソワさんの製品は、ヨーロッパ各地で高い評価を得ています。
- ヤナギの枝を利用した手作りの製品です。色むらや天然の黒ずみ、ササクレ・割れ等が見られる場合がありますが、天然素材の製品の風合いとしてご理解いただいた上で、ご購入いただければ幸いです。
(表皮の剥がれ残りの例)
- 底は、中心部が緩やかに盛り上がったつくりとなっております。フラットではない点、あらかじめご了承下さい。
- お届けする製品の色合い・木目は、一点一点異なります。 またサイズ・重量にも、多少の誤差がございます。表示のサイズは目安とお考えください。
- 経年により、色は徐々に茶色みが深まっていきます。
- 風通しのよい場所で、乾燥した状態で保管してください。