南米パラグアイの特徴的なかごのひとつ、
「カラグアタ」の糸でつくる、肩掛けのバッグです。

西部、チャコ地方の少数民族の女性たちの手により
仕上げられています。

一点一点異なる幾何学模様は、アルマジロや亀の甲羅、
蛇の皮、魚のうろこ、フクロウの目、ハチの巣などなど、
自然の造形を表現しているそう。

もともとは、男性たちが狩りに出る際に身につける、
丈夫な肩掛けのかごとして作られてきたもので、
これらの独特の模様には、獣から身を守る意味が
込められています。

木の実などの天然染料で染めた、あじわいのある
色づかいも特徴です。





強い撚りをかけた丈夫な糸を、綿密に編み上げた生地。
使いはじめは堅さを感じるほどですが、使い込むうちに
体になじんでいきます。






手織りの肩ひもにも、作り手のこだわりが。
目が細かく とても丈夫。長めに作られており、結ぶ位置を変えることで
調節可能です。


製作には長い時間を要します。
パイナップル科の植物であるカラグアタの葉から繊維を取り出し、
撚って1ミリほどの糸にし、染色を施したのち、緻密な模様を描きながら
編み上げていきます。すべての工程が手作業で行われています。

糸に強い撚りをかけることで、高い強度と伸縮性が生まれますが、
その巻縮効果により、生地には多少の巻き癖が見られます。



今では現地でも希少性が高く、入手の難しい製品となっています。