
岡山県倉敷市の「須浪亨商店」による、い草のかごです。
こちらは、須浪志歩さんによる新作の『KNITかご』。
太いかぎ針でイ草を「編む」という、全くあたらしい発想から生まれた一点です。
ぽってりと厚みのある、ニットのような生地に変身した姿が新鮮。素材のあらたな表情と可能性を引き出した作品です。
食品や飲料のストック、ランドリー、スリッパ、おもちゃ入れなどなど、さまざまな暮らしの用途を引き受けてくれることでしょう。
かつて い草の一大産地として知られた倉敷。いかご作りの伝統は、創業140年をむかえた須浪亨商店の5代目職人、須浪隆貴さん・志歩さんの手に受け継がれています。
祖母から譲り受けた古い織り機を駆使し、本来のつくりを大切にしつつ、現代の視点も取り入れた須浪さんのいかご。今の暮らしに寄りそうための工夫とこだわりが詰まっています。

やさしい雰囲気ながら、高い弾力を備えた丈夫なかごです。
作り手の志歩さんからのコメントをご紹介します。
『柔らかいニットのような雰囲気が気に入っています。
編みものは、幼稚園の時に祖母から教わり、ずっと趣味でつづけています。いろいろな素材をごちゃまぜに編むことを楽しんできたので、太さも硬さもまちまちなイ草の縄も抵抗なく編めています。
かぎ針編みでガシガシ編んでいきます。幼い頃の好奇心で研究していたことが、今のイ籠づくりにも活きていて、びっくりしつつも楽しい気持ちです』
|倉敷のいかご|
倉敷近郊で干拓が進み、い草の栽培が始まったのは、今から300年ほど前、江戸時代の半ばのことだったそうです。以来この地には「畳」や「花ござ」づくりの伝統が育まれてきました。
い草はまた、かごの素材としても重宝され、強度をあげるために撚って縄にしてから編む、という製法が、少しづつ発展してきました。
「いかご」とは、いぐさの縄を、専用の織り機でシート状に織りあげ、これを手作業でかごの形に成型し、持ち手を付けた手提げかごのこと。
戦中戦後の買い出し用の「闇かご」として、倉敷近辺で広く使われるようになり、一時は国内の各地にも出荷されていたようです。
現在、いかごの製作を続けているのは、須浪亨商店のみ。倉敷の伝統が息づく暮らしの道具です。
使い初めからしばらくの間は、畳に似たさわやかな香りがつづきます。色はすこしづつ深まり、使い込むほどに手になじんでいきます。
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本品は天然の植物を利用した手作りの製品です。色ムラやささくれ、多少の割れ等が見られる場合がございます。素材の性質としてあらかじめご理解くださいませ。
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製品の色合いやサイズは一点一点少しづつ異なります。写真の色や表示サイズは目安とお考えください。
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風通しのよい場所で、乾燥した状態で保管してください。
(湿った状態で放置しますと、変質の原因となります。)
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色は、お使いいただくとともに徐々に淡い茶色へと変化していきます。
