長野県松本市で「大久保ハウス木工舎」を営む木工職人、大久保公太郎さんによる木の台所道具です。
大久保さんが手掛けているのは、「南京鉋」とよばれる曲面を彫ることのできる特別なカンナをつかって、木の塊から一点一点削り上げる、木の台所道具たち。
こちらは、調理用の木べら(右利き用)です。
フライパンでの炒め物に最適の一本。鍋肌にフィットし、底の丸いフライパンとの相性はとりわけ抜群です。
カットされた先端部分は、食材をほぐすのにも便利。
柄の長さや厚みにも、こまやかな工夫が。プロの料理人の声もふまえて生まれた、使いやすいカタチです。
素材には「桜」の木を使用しています。広葉樹のなかでも密度が高くて耐久性に優れ、水分や汚れなどが染み込みにくい性質をもつ桜材。
木の中心部からは赤褐色の、周辺部からは乳白色の材が取れます。
今回は中心部の濃色の部分を利用したものをお届けします。色は、時間の経過とともにさらに深まっていきます。
木目の出方や色の濃淡は、木一本一本の個性や、材を丸太から切り出す角度によっても大きく変化します。
それぞれの個性を見極めながら手作業で削りあげているため、サイズや形もわずかずつ異なり、全く同じものはありません。
無塗装の木とは思えないツヤと手ざわり。
やすりを使わずに、カンナのみでここまでなめらかに仕上げることができるのは、カンナの性能と削る技術にとことんこだわり、研究を重ねてきた大久保さんだからこそ。
京都の建具屋さんでの修行ののち、木曽の専門校で木工を学び、地元の松本に戻って2012年に「大久保ハウス木工舎」を立ち上げ独立した公太郎さん。
お隣で「ギャラリーsen」を営む修子さんと二人三脚で木を削る仕事に向き合っています。
どの木、どの部位にも異なる個性があります。それぞれの性質を読み取り、素材として生かし切る。職人だからこそ実現できる、きめの細かなものづくりが伝わってくる一点です。
- 右利きの方用の仕様となっております。あらかじめご了承ください。
- 天然の木材を手作業で削り上げた製品です。木目の出方や色の濃淡、形やサイズは、一点一点少しづつ異なります。写真は一例とお考え下さい。
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食洗器・乾燥機のご使用はお控えください。洗った後は水気をふき取り、風通しのよい場所で乾燥させてください。