フランスのかご作家、マルグリット・エルランさんによる、ヤナギ素材のバスケットです。
フランスのかご作りの伝統と技術を大切に、繊細でエレガントな作風を特徴とするマルグリットさん。
こちらは、細くしなやかな若い枝で編み上げた、オーバル型の浅かご「パニエ・ア・ブール」です。
「ブール」とは、フランス語でバターのこと。
酪農の盛んなフランスで、かつて牧場の人たちが、町の市場までバターを売りに行くときに使っていたという、古くからの形です。
浅型なので、卓上に置くかごとしてもすわりがよく、パンや焼き菓子がよく映えます。
「ブラン」と呼ばれる、枝の外皮をはぎ取った白い素材で編んだ一点です。
はじめに、かっちりとした枠を使って底面を編み上げ、そこに
サイドの枝を一本一本挿し込み、立ち上げていくのがフランス流。
底の内側に、ぐるりと回した枝の先端が並ぶつくりです。
大学でデザインを学んだ直後から、古代からの手仕事である編み組みを学ぶ必要を感じていた、と語るマルグリットさん。
新しい技術を使って新しいものを作ることよりも、かつての日常に息づいていた服や布、ラグ、かごなどの織られたものに強く惹かれたそうです。
2018年に、ヨーロッパに2つしかない国立のバスケットスクールに入学し、伝統的なヤナギ細工の基礎を学んだのち、かご組合で働き、さまざまな実用のかご作りを経験。その後、独立しました。
「古い職人たちが持っていた技術や、実用的な知識、歴史、つくられていたかごそのものに とても愛着を感じていて、私なりの方法で、彼らへの敬意を自分の作品に込めていきたいと思っています」
2023年には、トゥール郊外の川沿いの町に工房を移転。良質のヤナギが育ち、古くからかご作りが盛んだったこの場所を拠点に、素材と向き合う日々を送っています。
- ヤナギの枝を利用した手作りの製品です。色むらや変色、割れなどが見られる場合がありますが、天然素材の性質としてあらかじめご理解くださいませ。
-
使い始めは、ヤナギ独特の甘い香りが気になる場合があります。時間の経過とともに落ち着いていきます。
-
風通しの良い場所でお使いください。高湿度の状態での保管は変質の原因となります。
-
製品の色合いやサイズは一点一点少しづつ異なります。写真の色や表示サイズは目安とお考えください。