宮崎県の高千穂郷に、「注連縄(しめなわ)」作りの技とともに
根付いてきたわら細工。
卵が、手土産やお見舞いの品として貴重だった時代に、
割らずに持ち運べるようにと、稲わらで丁寧に包んだものが
この「卵つと」。
各地に、すこしづつ形を変えながら存在したこの技は、
日本の「包む文化」を象徴する、優れたデザインの一つとして
注目されています。
※ 卵は模造品です。
【「わら細工たくぼ」のわらのこと】
「わら細工たくぼ」が工房をかまえる宮崎県の高千穂郷は、
急峻な山あいに棚田がひろがり、山間地特有の稲作文化が残る地域。
「天の岩戸」の物語の舞台ともいわれる神話ゆかりの地でもあり、
注連縄(しめなわ)や、わらのお飾りを大切に飾る風習が残っています。
たくぼさんでは、すべてのわらを自分たちの田んぼで育てています。
平地での稲作に比べると、傾斜地の棚田では、大型の重機が使えない
ことなどから、多くの人手がかかりますが、たくぼのメンバーが
一丸となり、愛情をもって育てています。
すがすがしい緑色のわらは、「青わら」と呼ばれる、特別なわら。
お米が実る前、8月の暑い盛りに刈り取りが行われます。
光沢があって美しく、さわやかな芳香をもつ素材となります。
秋には2度目の収穫を行います。
お米を実らせた秋の黄色いわらは、太くて丈夫。稲穂や根っこを
利用したお飾りや、鍋敷きなどの生活道具に使用する素材となります。
乾燥後のわらは、上質な部分だけを選りすぐり、部位ごとに
切りそろえていきます。制作前の下準備だけでも、何段階もの
作業があります。
わら細工たくぼの活動は、この地域に伝わる伝統をつなぐとともに、
地元に雇用や世代間の交流の場をつくり、次世代に棚田のある風景を
残していくことにもつながっています。
「綯い」や「結び」の文化をたしかに受け継いだ、力強く美しいお飾り。
古くてあたらしい たくぼのわら細工は、時と場所を選ばず、
長く寄り添ってくれる暮らしのお供です。
◎ 作り手インタビュー「わら細工と生きる」
(現地の写真はすべて 川しまゆうこ さん)
材質 | 稲わら (卵: プラスチック) |
---|---|
サイズ | 横 約7cm、縦 約36cm |
重さ | 約80g |
生産国 | 日本 (宮崎県) |
簡易ギフト対応 | 不可の商品となります。 |
ご購入の前にご一読ください
- 本品は天然の植物を利用した手作りの製品です。多少の折れや割れ、色ムラ等が見られる場合がございます。素材の性質としてあらかじめご理解くださいませ。
- 大きさや仕上がりの形状は一点ずつわずかに差がございます。表示のサイズは目安とお考えください。
- 製品の色合いは、時間とともに、作りたての緑から茶色へと徐々に変化していきます。
- 乾燥した、風通しのよい場所で保管ください。また直射日光は変色の原因となりますのでご注意ください。