宮崎県の高千穂郷に、「注連縄(しめなわ)」作りの技とともに根付いてきたわら細工。棚田でそだった稲わらを使い、さまざまな生活道具が作られてきました。
こちらは、厚みがあって、とてもしっかりとした編みあがりの鍋敷き。重たい土鍋置きとしても安定感よくお使いいただける、伝統の形です。
制作は、日之影町で創業60年以上の「わら細工たくぼ」さんです。3代目の甲斐陽一郎さんを中心に、田植えから刈り取り、仕上げまで、一貫して手掛けています。
使わないときは、壁に掛けて保管できます。
秋、お米が実ったあとに刈り取った藁を使用しています。青藁と比べ、手ざわりは粗めですが、強度に優れています。
【「わら細工たくぼ」のわらのこと】
「わら細工たくぼ」が工房をかまえる宮崎県の高千穂郷は、急峻な山あいに棚田がひろがり、山間地特有の稲作文化が残る地域。
「天の岩戸」の物語の舞台ともいわれる神話ゆかりの地でもあり、注連縄(しめなわ)や、わらのお飾りを大切に飾る風習が残っています。
たくぼさんでは、すべてのわらを自分たちの田んぼで育てています。
平地での稲作に比べると、傾斜地の棚田では、大型の重機が使えないことなどから、多くの人手がかかりますが、たくぼのメンバーが一丸となり、愛情をもって育てています。
すがすがしい緑色のわらは、「青わら」と呼ばれる、特別なわら。
お米が実る前、8月の暑い盛りに刈り取りが行われます。光沢があって美しく、さわやかな芳香をもつ素材となります。
秋には2度目の収穫を行います。
お米を実らせた秋の黄色いわらは、太くて丈夫。稲穂や根っこを利用したお飾りや、鍋敷きなどの生活道具に使用する素材となります。
乾燥後のわらは、上質な部分だけを選りすぐり、部位ごとに切りそろえていきます。制作前の下準備だけでも、何段階もの作業があります。
わら細工たくぼの活動は、この地域に伝わる伝統をつなぐとともに、地元に雇用や世代間の交流の場をつくり、次世代に棚田のある風景を残していくことにもつながっています。
「綯い」や「結び」の文化をたしかに受け継いだ、力強く美しいお飾り。古くてあたらしい たくぼのわら細工は、時と場所を選ばず、長く寄り添ってくれる暮らしのお供です。
◎ 作り手インタビュー「
わら細工と生きる」
(現地の写真はすべて 川しまゆうこ さん)
【わら細工製品の包装について】
本製品のお届け時は、新聞紙にて全体を覆って保護し、ガムテープで箱に固定することで緩衝材の削減に努めております。ギフト用にご利用の場合はご一報ください。
- 本品は天然の植物を利用した手作りの製品です。多少の折れや割れ、色ムラ等が見られる場合がございます。素材の性質としてあらかじめご理解くださいませ。また大きさや仕上がりの形状は一点ずつわずかに差がございます。表示のサイズは目安とお考えください。
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乾燥した、風通しのよい場所で保管ください。また直射日光は変色の原因となりますのでご注意ください。