ノルウェーの主に南西部で使われてきた、木のかご「handkipe」です。
「kipe」とはノルウェー西部の急峻な山地で使われていたもので、干し草や、収穫した農産物を運ぶのに利用された丈夫なかごです。
木の板を底に使い、縦向きの材を杭のように打ち込んで、横材で編み上げていく独特の技法で作られるkipe。
こちらは、持ち手つきのミニタイプです。
作り手は、Samson Ovsteboさん。
もともとのつくりはそのままに、家庭内でも使いやすい形に仕上げられています。
縦材にはサクラの木、横材にはジュニパー、持ち手にはパイン材を使用しています。
オイルフィニッシュが施された、手ざわりもやさしい一点です。
|ノルウェーのかご|
森に恵まれた北欧の国々では、樹木を利用したかごが多く作られてきました。
ノルウェーにも、白樺をはじめ、パイン、ジュニパー、ヘーゼルなど、さまざまな樹種を組み合わせた木かごが土地土地に存在しています。
が、ここ数十年はヤナギ素材が主流となり、こうした地域ごとのかごは見過ごされてきたそう。
ノルウェーでは数少ないかご職人の Hege(ヘーゲ)さんと、先輩職人であるSamson(サムソン)さんは現在、身近な木材を利用した地域固有のかご作りに光をあて、その技術を学び、次世代につなぐ活動をされています。
多様な樹種を扱い、枝・樹皮・根っこなど、木のさまざまな部位を巧みに利用したノルウェー伝統のかごの数々。
お二人の工夫と情熱により、こうして手に取ることができるようになりました。
年月を経ることで深まっていく風合いも、木のかごと暮らす楽しみの一つ。世代を超えて付き合っていける道具でもあります。
かご職人 Samsonさん。
- 天然の木材を利用した手作りの製品です。色むらや小さな割れ欠け、ささくれ、若干の歪み等が見られる場合がございます。あらかじめご了承くださいませ。
- オイルフィニッシュの製品となります。布や紙に触れると、油じみの原因となりますのでご注意ください。
- 色味は、写真と実物では若干異なって見える場合があります。また経年変化により、徐々に茶色へと変化していきます。
- 風通しのよい場所で、乾燥した状態で使用・保管してください。