かご小話(28) : かごの季節

かごにも旬があるとは、このお店を始めるまで考えたことも
ありませんでした。
使う側では、さほど季節を問いませんが、作る側となると、
途端に季節が関係してきます。
考えてみれば、それもそのはず。自然から採れる材料を扱っている
訳ですものね。
北欧のジュニパーや白樺は、長い冬が終わり雪が溶けた頃、
ようやく森に入ってまだ若い木の幹や柔らかい樹皮を採ります。
白樺細工の材料になる、ほどよい硬さの樹皮は、一年のうち
この時期にしか採れないそうです。
日本に目を向けると、東北の鈴竹の採集は秋から初冬。
雪が降る前に収穫を終えます。
今もなお、冬の農閑期に家の中でできる大切な仕事です。
パレスチナ地方のオリーブの枝は夏から秋、、、、と、素材ごとに
かご作りに適した採取時期があります。また年によって豊作や
不作のこともあり、素材となる植物の生育状況に左右されるという
意味では、かごは農産物に近いと言えるのかもしれません。