かご小話(21) : イタヤ細工の世界

みちのくの小京都と呼ばれ、歴史ある武家屋敷が立ち並ぶ
秋田県仙北市の角館。
この町では桜の木の皮を使った「樺細工」が高級な工芸品として
武家の間で発達した一方、農家の間では、イタヤ細工と呼ばれる
素朴なかごが伝わってきました。
始まりは200年ほど前。もみを振るい落とすための「箕」や、
「かっこべ」と呼ばれる腰かごなどの農具が、農閑期の手仕事として
作られるようになったそうです。
近年になって農業の機械化が進み、手作業に用いるこうした
道具は使われなくなりましたが、代わってお弁当箱や小物入れなどの
日用品が人気を博すように。
イタヤ細工のお弁当箱
イタヤ細工は、イタヤカエデの若木をていねいに削った素材を
編み上げていきます。一本一本時間をかけて面取りした帯は、
表面が美しい光沢を放ちます。これを網代編み・四つ目編みといった
伝統的な技法で組んでいきます。
温かみのある白さと清潔感をもち、北欧雑貨との相性もよいイタヤ細工。
その人気は、全国の”手仕事ファン”の間ではとても高いのですが、
今では職人さんの数が極端に少なく、希少なかごの一つとなって
しまいました。
あとを継ごうとしている若い職人さんも出てきています。
こうした文化を後の日本につたえる一助になりたい、というのが、
カゴアミドリの願いです。