
大分県の杵築市に工房をかまえる竹細工作家、児玉美重さんによる、「鉄鉢」とよばれる美しいかごです。
極細の竹ひごを、「輪弧編み」という編み方で仕上げたこの盛りかごは、大分を代表する伝統的な竹細工の一つ。
その名前は、お坊さんが托鉢につかう鉄の器を模したことに由来しているそうです。
ていねいに面取りされた良質の竹を、一糸の乱れもなく組み上げ、繊細な幾何学模様を描きだしています。
細部まで目のゆきとどいた、児玉さんのかご作りへの姿勢が伝わってくるような一点です。
材料の「白竹」は、真竹など原料となる竹に、油抜きと天日乾燥の処理をほどこしたもの。
数か月をかけて、なめらかなクリーム色に変身した白竹は、湿気や虫害に強く、美しく経年変化していくことから、より高級な竹素材として 古くから貴ばれてきました。
時間とともに味わいが深まり、最後には土に還っていく竹。
児玉さんは、その素材としての魅力と、編みの美しさに惹かれ竹工芸を学ぶために、大分に移り住んだそうです。
別府で竹籠作りの基礎を学んだ後、杵築の地に根をおろし工房を構えました。
細やかな視点と、暮らしの中への取り入れやすさを意識した作品が魅力です。
- 天然の植物を利用した製品です。素材の一部に色ムラや小さなキズ、ササクレ等が見られる場合がございます。素材の性質としてあらかじめご了承くださいませ。
- 製品の色合いやサイズは一点一点少しづつ異なります。写真の色や表示サイズは目安とお考えください。
- 直射日光・高温多湿を避け、風通しのよい場所で保管してください。(長時間の水濡れは変質の原因となりますのでご注意ください。)
- 経年変化により、色味はゆっくりと深みを増していきます。
