長野に工房を構える、田中瑞波(みなみ)さんによる竹細工です。
こちらは華やかな編み目の「八つ目編み」で仕上げた、底広の手提げかご。
お買い物やピクニックに、たっぷり運べる箱型の一点に仕上げられています。
八つ目編みは、均等に並ぶ八角形が美しい、見ごたえのある伝統技法の一つです。
とても複雑で、制作には手間がかかりますが、軽いのに強く、四角いかごを作りやすいという利点もあります。
底まで回した2本の持ち手と、すき間なく差し込まれた「力竹」が底をしっかりと支えています。
ぶつかりやすい底の角は、籐を巻いて補強。
なめらかなクリーム色の竹は、「白竹」と呼ばれる素材です。伐り出した青竹を丁寧に洗い、油抜きや、数か月間の天日干しなど、手間ひまのかかる下処理をほどこした上質な素材です。
色の変化は比較的ゆっくりで、徐々に深まりながら、ツヤを増していきます。
日々の暮らしのかごを中心に手掛ける田中さんの作品は、緻密な模様、凛としたたたずまいが印象的です。
昔からモノ作りが好きだったという田中さんは、京都伝統工芸大学校の竹工芸科に入学。卒業後は、竹製品を扱う企業に勤務しながら、自身の経験をいかして、製作にも携わったそうです。
その後、青年海外協力隊として南米ベネズエラに2年間駐在。現地の人々に竹細工のたのしさと技術を伝え、地元の竹を使った製品づくりをともに行ってきた、という経験の持ち主です。
帰国後、地元・長野に「竹工房 AMPLIO」を立ち上げて製作活動に力を入れる他、竹細工教室や技術書の執筆など、幅広い活動を展開されています。
- 天然の植物を利用した製品です。素材の一部に黒ずみや色ムラ、小さなキズやササクレ等が見られる場合がございます。素材の性質としてあらかじめご了承くださいませ。また籐素材の表皮にはこまかな剥がれが生じますが、自然の状態であり強度等の問題はございません。
- 置いた時、わずかにがたつきがある場合がございます。
- 風通しのよい場所で、乾燥した状態で保管してください。(湿度の高い状態で放置しますと、変質の原因となります。)
- 手作りのためサイズ・重量は、一点ずつ多少の差がございます。表示のサイズは目安とお考えください。