かご小話: またたびの実力

「またたび」の名の由来は、その昔、長旅の疲れで困憊した旅人が、
その実をたべて力が回復し、「また旅」が再開できたからとか・・・。

マタタビの実

最近まで、この話を信じていました。
しかし実のところ、アイヌ語のマタタンブ(マタ=冬、タンブ=果実が下がっている)が
語源であるという説が有力なようです。

秋に実のなるこの果実は、熟したものはそのまま食べたり、
果実酒として利用されてきました。

蕾に虫が寄生して虫こぶとなったものは、薬効成分が高く、
漢方薬としても珍重されているそうです。

そして花や芽は山菜として、乾燥させた葉や茎は入浴剤に、と
余すことなく活用することができます。

さて、このまたたびの枝を使用したザルなどの編組品は、
奥会津地方の只見川流域の町や村で、いまも多く作られています。



楕円ざる

材料の採取に適した時期は、わずかひと月足らず。
これからがシーズンで、通常11月から12月初旬にかけて行われます。

「とりつけ場」と呼ばれる場所で、作り手自身がそれぞれに採取
するのですが、ずっとこの先も続けられることを第一に考え、
決して取り過ぎることはないそうです。

マタタビや自然の恵みを無駄なく享受しつつ、共存してきた
奥会津の人の暮らし。

今の時代こそ、学ぶことが多いように思います。