「わら細工 たくぼ」さんの仕事(その2)

続いて、実際の作業を見学させていただくことに。
 

「わら細工づくりの1から100までの作業を一通り見せてほしい!」という無理なお願いをしてしまったのですが、甲斐さんは終始笑顔で対応してくれました。本当にありがとうございます!

害虫によって色が変わってしまった稲わら

 

わら細工に適しているのは、背の高い品種のお米。しかし、台風など風雨の影響を受けやすく倒れてしまう可能性があるため、リスク分散のために、時期をずらして数種の品種を育てているそうです。
 

収穫あとは、すぐに乾燥させなければならないので、いつも天気予報とにらめっこ。雨が多かった今年はきっと、胃が痛くなる日も多かったのではないかと思います。
 

まず見学したのは、収穫後に乾燥させた稲らを「選別」する作業。想像どおりではあったのですが、昔ながらの簡素な道具のみを使い、人の手だけを使った作業の繰り返しに、なんだかとても感動してしまいました。

日本のわら細工の将来を担う20代&30代コンビ!

 

短かったり、折れていたり、割れがあったり。わら細工に使用できる稲わらの量は、全体の半分程度しかありません。そして使えないわらも、そのままゴミとして捨てず、毎日近くの牧場に無償で届け、牛たちのエサにしてもらっているのだそう。
 

わざわざ運び届ける手間はかかりますが、資源としての稲わらを地域内で循環させることも、甲斐さんが大切にされていることの一つ。
 

必要とする周囲の人たちと積極的につながるその考え方や取り組みの姿勢は、国内各地で失われつつあるわら細工の文化を継承するための、
モデルケースになるのではないかと思いました。
 

青々とした美しい色と、すがすがしい芳香をもつ「青藁」は、お米が実る前に刈り取った「青刈り」のもの。青刈りをしてしまうとお米は収穫ができないため、今も昔も大変貴重な素材ですが、それにもまさる青い神聖な雰囲気を昔の人も感じていたことでしょう。(通常の黄色い藁は、秋にお米をとったあとに収穫したもの。青藁よりも強度に優れています)
 

選別したわらを使って縄づくりをはじめる前に、二つの作業がありました。
 

全体に水をかけて湿らせること。

 

続いて、湿ったわらを束にしてから、しなやかさを出すためのなめし作業を繰り返します。

これで縄細工づくりの下準備がようやく完了。いよいよ工房での作業へ移ります!
(続きは「こちら」)